天皇のパラオ訪問の「お言葉」にがっかり…

今日天皇夫妻がパラオを訪問し、出発に際して「お言葉」が発せられました。(下にリンク)
戦後70年の年の天皇夫妻の南方戦跡慰霊訪問に際しての発言に、母方の祖父をサイパンに喪った者として注目しました。
この発言への感想を記しておきたいと考えます。

平成天皇夫妻の太平洋戦争観・慰霊観をについては、更に深く分析しなければならないと考えますが。
今回の発言には、平凡な言葉が並びます。
「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」(日本国憲法前文)ような鋭さや、3・11以後の東北大震災犠牲者への天皇夫妻の慰霊の旅に際しての心配りのような真摯さが感じられないのです。


天皇の「お言葉」と私のコメントの一部は以下の通り。

・先の戦争では、太平洋の各地においても激しい戦闘が行われ、数知れぬ人命が失われました
数知れぬではなく、多くのです。

・祖国を守るべく。第一次世界大戦…後、ヴェルサイユ条約及び国際連盟の決定により、我が国の委任統治の下に…そしてパラオには南洋庁が置かれ、…昭和10年頃には、島民の数より多い5万人を超える人々が、これらの島々に住むようになりました
=敗戦まで委任統治領で大勢の日本人が移住したとしても、パラオでの闘いを本当に祖国防衛と呼べるのだろうか。
植民地主義的な言葉も気に障ります。

・太平洋に浮かぶ美しい島々で、このような悲しい歴史があったことを、私どもは決して忘れてはならない
=「太平洋に浮かぶ美しい島々で、このような悲しい歴史があった」??
認識が生ぬるすぎませんか?

≪「美しい島々で悲しい歴史」 パラオ訪問の陛下お言葉全文≫
朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASH475KNSH47UTIL036.htmlLink


— posted by 神原 at 10:43 pm   commentComment [3]  pingTrackBack [0]

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神原卓志(かんばらたくし)です。
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