10月末で岡山県倉敷市・浅口市・矢掛町・井原市・笠岡市と広島県福山市東部・東北部を走る、井笠バス株式会社の路線バスが廃止されました。
笠岡市で日本共産党の対策会議が開かれ、5市1町の議員(福山市からは村井明美市会議員)や関係者、岡山小選挙5区候補や私が参加し、市民生活に対する影響や各自治体の取り組みを交流し、さらに大規模に市民の声を集めることなど今後の対策について意見交換をしました。
路線バスを廃止する際には、本来は6ヶ月前に届け出なければならないのに、井笠バスは10月11日に突然3週間後の路線バス事業の廃止を公表し、翌日中国運輸局に届け出て、20日後に廃止を強行しました。
全71路線中の18路線が廃止され、21路線が減便された結果、通勤・通学の足に大きな影響が出ており、交通弱者を直撃しています。「毎年多額の(笠岡市だけでも年間3000万円ほどといいます)の補助金を受け取りながら、このような一方的な事業廃止が許されるのか」と怒りの声が上がっています。
また、3ヶ月・半年・1年・3年の定期券がほごになりかねない事態でしたが、各自治体が代替運行するバス会社から新たに定期券を購入する代金の50%を補助するなどして、利用者の利益を守ろうと努力しています。この点では「9月中どころか10月上旬まで、期間半年などの定期券を販売していた。これではまるで詐欺ではないか」という訴えも寄せられています。
来年3月末までの代替運転は手当てされましたが、4月以降はまったく未定です。
大量生産・大量消費型、長時間過密労働の社会構造の下で、路線バスなどの公共交通の不振が続いており、全国の民間路線バス事業の7割が赤字経営(2010年度)だと言います。
井笠バスの事態は全国で初めてのケースですが、第2・第3の事態を生まないためにも、しっかりした交通政策をつくること、ことにこの数年間大幅な削減が続けられてきた国・県の補助金の増額を実現させなければなりません。
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